情報セキュリティ関係 iizy5019さん 【SAKE DIPLOMA受験体験記】

SAKE DIPLOMA合格体験記

2025年青山クラスのiizy5019さんが合格体験記を書いてくださいましたので掲載します!
講座や教本だけでなく、酒蔵講座や日本酒映画など、多角的に勉強されています✨
来年以降の受験生へのアドバイスも必見です!是非参考にして頂ければと思います!

自己紹介

iizy5019と申します。
2025年度SAKE DIPLOMA受験対策講座青山校でお世話になりました。
普段は、情報セキュリティ関係の仕事をしています。つまり、仕事上は、お酒や飲食とは全く無縁な業種です。

受験の動機


元々お酒を飲む事が好きで、特にビールには目がない日々を送ってきました。
一時はアルコール高めのベルギービールにはまり、そのあとブームになった日本のクラフトビールなんかも楽しんでいました。そんな私がSAKE DIPLOMA認定試験に興味を持った理由は、大まかには以下の経緯によります。

2018年にフランス旅行をした際に、シャンパーニュ地方に住むフランス人の知り合いが、何箇所ものシャンパンカーヴに案内してくれて、シャンパンの美味しさや味わい方を色々と教えてくれたのでした。
ところが、数年後、その知り合いを日本に迎えて国内旅行をした際には、日本の名所は何とか説明出来たものの、日本酒については何一つ説明出来ない自分がいて、とても歯がゆい、恥ずかしい思いをしたのでした。「日本酒について真面目に勉強して、外国の方達にも、しっかりと、その良さについて説明出来るようになりたい」と思ったのでした。

2024年12月、島根に家族旅行をした際、旅先の宿にSAKE DIPLOMA資格をお持ちのスタッフさんがいらっしゃいました。そのスタッフさんからは、島根県のお薦めのお酒とその理由を、わかりやすく教えていただきました。特に、搾り方(上槽方法)の特徴まで丁寧にご説明いただき、とても感心したのでした。「SAKE DIPLOMA」に認定してもらえれば、海外の知り合いに対しても、あんな風に、流れるように、日本酒のことを説明できるようになれるかもしれない」と感じた事が受験決断の決め手となりました。

一次試験対策について

一次試験対策/クラス選び

独学にするか、スクールに通うかについては、迷わずにスクールを選択しました。
座学は独学で何とかなったとしても、テイスティングは全くの未経験・・・そんな私は、ネットの各種情報から、これもほぼ迷わずに並里クラスに申し込んだのでした。

一次試験対策/自習期間

スクールに申し込んだのは2024年12月でしたので、開校(2025年4月)まで4か月以上開いてしまうことになり、時間が勿体なく感じました。そこで、先行メリットを享受するために、まずは教本を手に入れることから始めてみました。
J.S.A.サイトを読むと、「試験に出願すると教本が送られてくるので、重複に注意!」とのことでしたが、出願受付開始は2025年3月でしたので、出願してから教本を手に入れるとなると、やはり3か月ほど待たされることになります。そこで、重複を承知の上で、一旦教本のみを先行購入することにしたのでした。そして送られてきたのはデジタル版付き教本(第3版)です。
デジタル版なので、パソコン・スマホでの閲覧も可能です。
そんな感じで一旦環境が整ったので、まずは、それほど焦らず、ただし確実に教本を読み進めていったのでした。

一次試験対策/教本の読み込み

2025年3月に入って、試験の出願受付が開始されたので早速申し込みました。
すると、しばらくして、私にとっては2冊目となる教本が届きました。ところが、よくよく確認したところ、版が改定されて「第4版」になっていました。。。
残念ながら「改定履歴」の掲載が無く、どの部分が改定されたのかが分からなかったため、結局、「第4版」を一から読み直すことになってしまいました。
3か月に渡って続けてきた先行学習が無駄になってしまったかと少々ガックリしましたが、気を取り直して旧版と新版を比較して読み進むうちに、今回どこが改訂され、その背景に何があるのかを考えながら読むことができたので、最近の変化のトレンド等の理解が深まり、逆に良かったような気がします。

一次試験対策/並里クラス(SAKE DIPLOMA受験対策コース)受講開始

クラス開始(2025年4月)時点では、教本をある程度読み進めておいたこともあって、授業内容にすぐに馴染むことが出来ました。ある意味「予習」が出来ていたということにもなりますが、そんなことって学生時代を通じても人生初の出来事です。
そして、「授業内容に馴染むことができた」もう一つの、かつ最大の理由は、並里先生の分かり易い授業と解説資料が理解を深めるのにとても役立ったことに尽きると思います。元々、どんな本でも、読み始めるとすぐに眠くなってしまう私にとって、ただ教本を読み進めることは、ある意味苦痛でしかなく、ここまで効率よく勉強は出来なかったと思います。一方で、並里先生の講義でしっかりとポイントを掴んだあとに教本を読むと、実にスラスラと読み進められるのです。
さらに、並里先生の講義資料には、教本にはない資料や写真が多数取り上げられていて、教本を読んだだけでは分からない「背景」や、「別の角度からの視点」等についての理解が深まりました。

一次試験対策/オンラインアカデミー

コース受講と並行して、しばらくは、アカデミー・デュ・ヴァン(ADV)のオンラインアカデミーの練習問題の数をこなすことに注力しました。オンラインアカデミーの練習問題でとても良いと思ったのは、出題順を「学習順」に設定することで、同じ一つのテーマの中から、似て非なる問題を連続して出題してくれるという有難い機能です。一度間違えても、似て非なる問題が連続出題されるため、それを嫌がらずに続けていれば、否が応でも覚えてしまうのです。
そして、出題範囲を絞る機能も役立ちました。
ちょっとした空き時間でも、スマホを使って練習問題を解くことが出来るので、とても効率よく学習できました。
それから、次回の授業範囲の予習も、テキストを読み進めるのではなく、練習問題の先行チャレンジという形で進める事が出来ました。初見の問題を、間違えてもいいから解いてみると、テキストを読まなくても60%位解けるという事がわかり、妙な自信に繋がったのでした。

一次試験対策/自作資料の作成

ご存知の通り、SAKE DIPLOMAのカバー範囲は、とても広範囲に及びます。
言葉の定義、日本酒の分類、法令、歴史的背景、製法(技術)、産地の特徴(地理)、料理とのペアリング・・・
これをひとつひとつ真面目に覚えていくことにとても高いハードルを感じてしまった私は、並里先生の授業を受講した上で、教本をザっと斜め読みして、苦労しそうなテーマを絞り込んでみたのでした。
その結果、特に、以下のテーマについては、練習問題をこなすだけでは不足かもしれないと感じたので、補足資料を自作することにしました。
① 歴史
② 酒米の品種
③ 統計値
④ 料理とのペアリング

この4テーマについては、教本と、並里先生からご提供いただくNAMISATO POINT(講義資料)を基に、自分でエクセルシートにまとめ上げて、オンラインアカデミー同様、スマホを使っていつでも参照して復習できるようにしました。
もちろん、資料を繰り返し見直すことで力がついたことには疑いの余地はありませんが、やはり、資料を作る過程で頭の中が整理できて、系統立てて覚えられたことが大きいと感じます。

大七酒造「生酛」の特別講座

受験対策講座の合間に、並里先生プロデュースの特別講座がありました。
「生酛と言えば大七」と言われる大七酒造の太田社長をお招きしての特別講座で、普段、いただく機会が少なかった「生酛」について深く知りたいと思い、参加させていただきました。
そして、これが、私にとって、やる気アップの起爆剤となりました。
「生酛」のことはもちろん、「日本酒造り」とは何かを知るための大変有意義な特別講座でした。
それと、講座中にテイスティングさせていただいた大七酒造さんのラインナップの数々・・・・この講座でしか体験できない特別な時間でした。

一次試験対策/課外編(映画鑑賞)

講義では、並里先生から、教本の記載内容以外にも、いろいろな補足情報を教えていただきました。映画「吟ずる者たち」もその一つです。
広島の瀬戸内海沿岸、安芸津の酒蔵を舞台にした作品で、三浦仙三郎がいかにして吟醸造りを見いだしたのかという歴史的なストーリーと、酒蔵を継ぐことを決めた蔵の一人娘の現代版ストーリーが見事にリンクした作品です。実際に鑑賞してみると、江戸後期から明治時代にかけての酒蔵の日常風景や、酒造りのイメージを掴む事が出来ました。
また、偶然見つけた映画「恋のしずく」も鑑賞・・・この映画は、当初あまり期待せずに見始めましたが、良い意味で予想を裏切ってくれました。
ストーリーもさることながら、現在、多くの酒蔵さんで主流の「伝統的な酒造り」の場面が多くあって、私にとって、とても良い教材となりました。
どちらの映画も、教本を読んだだけではわからない、道具の構造や、作業風景等が良く分かり、とても興味深かったですし、参考になりました。

一次試験/テストセンター予約

6月に入って、J.S.A.から一次試験の会場予約の案内が届きました。
交通機関でも、イベントでも、とにかく混んでいるところが苦手な私は、人気のテストセンターを予約することは一切考えず、地元近くの比較的新しいセンターで予約しました。

一次試験当日/時間配分と見直し

試験当日、予約したセンターの「当たり/外れ」が、試験中の集中力持続に大きな影響を与えそうな予感を感じていたのである意味ドキドキでした。
ただ、予約した試験会場(部屋)に入ってみると当初の想定通り空いていて、数人の受験生しかおらず、気持ちに余裕を持って試験に臨むことができました。
一方、一次試験(CBT)をいざ始めてみると、一問目から見たことのない問題が出題されて、問題を読み返すだけで1分ほど消費してしまいました。
教本が改定されたので、今までの練習問題ではカバーしきれない部分がある程度あるんだろうなとは想像していましたが、その想像をはるかに上回っているという感覚で、まさに出鼻をくじかれた状態でした。さらに「おそらくこれかな」と選択した答えに自信が持てなかったので「後で見直すフラグ」を立てて先に進むことにしました。
結局、見たことがない、もしくは、覚えていた範囲を超える細かな設問が全体の4割位あったでしょうか。。。気がつけば「後で見直すフラグ」は15問位付けたと思います。
その結果、思いのほか時間を消費してしまい、実際にかかった時間経過としては、50分で一通り解いて、残り10分で見直しといった感じでした。
ただ、オンラインアカデミーの模擬テストを数多くこなしてきた事で、100問解くための時間配分が身についていて、決して焦ることはなかったです。
それと、練習問題をトータルで15,000問ほど解いてきた事で、基本問題の取りこぼしが防げたことと、初見の問題でも、関連知識を組み合わせて選択肢を絞り込むことが出来て、消去法によって最終的に答えを導き出す事が出来たと思います。
そして、忘れてはいけないのが「見直し」です。見直しの結果、数問は仮回答を変更して、その結果「正解」に辿り付けたと思います。最終的に試験には合格(その場で判定)できました。

二次試験対策について

二次試験対策/試験日までの過ごし方

私の場合、一次試験の合格から二次試験までは2ヶ月以上開いてしまいましたが、その間の過ごし方としてイメージしていたプラン通りに学習を進めることが出来ず、ある意味失敗してしまったのでした。
早い段階で、モチベーション維持の方法を見つけておくこと、さらに苦手分野を探し出しておいて、その苦手分野を克服する方法の習得や、覚えるべき知識を確実に身に着けることに集中する・・・こういったことが大切だということは、重々分かっていたつもりです。
ただ、突発的に目の前に現れた仕事やら、想定外の家族イベント等に学習時間を奪われてしまい、最終的に2次試験の勉強に集中出来る体制が整ったのが、実質、二次試験の直前(2週間前~)といった具合でした。
今から思うと、1次試験直後からコツコツと準備をしていれば、もう少し余裕が出来ていたかもしれません。これから受験される方へは、1次試験通過後に、気持ちに余裕(緩み)を持つことなく、一次試験受験までの集中力をそのまま維持するイメージで臨むことをお勧めします。

二次試験対策/並里クラス(テイスティング集中講座)受講開始

基本講座でなんとなくテイスティングのお作法を身につける事が出来ていました。それでも、やっぱり、酒質を見抜いて、特定名称酒の判別までたどり着くのは、私にとっては至難の技でしたので、並里テイスティング集中講座は迷わずに申し込みました。
理系の私は、当初、「このような状況ならば、答えは必然的にこうなる」といったある意味「公式」のような考え方が自分の中に定着しないと、何か気持ち悪いと言うか、ストンと腹落ちしないという感覚を持っていました。
ただ、数か月間並里先生の講義を受講するうちに、日本酒のや特徴が決まる要素はほぼ無限大にあって、「簡単に、かつ、確実にお酒のタイプを判別できるような判定方法は存在しない」ということが理解できていたのでした。
そして、テイスティング集中講座の回を重ねるに従って、どのように答えを導くかについて学ぶことができたのでした。

二次試験対策/焼酎小瓶セット

SAKE DIPLOMA受験対策講座の終盤(7月)に、焼酎のテイスティング練習の時間がありましたが、普段、一般的に出回っているような焼酎しか飲んでこなかった私にとっては、受験対策講座の練習回数だけでは不十分だと感じていました。なぜならば、芋焼酎や泡盛など、それまで「外すはずがない」と思い込んでいた香りや味わいを、しばしば外してしまうことがあって、愕然としてしまうことが重なったからに他なりません。
そしてその時点で、焼酎の主原料や、蒸留方法、アルコール度数の判定は、想像以上に難しいということが自覚できていたのでした。
何とかしなければ・・・との思いで先輩方の受験体験記を読んでみると、並里先生監修の焼酎小瓶セットは最強である」との記述を複数発見し、「これだ!」と思って、今期の販売開始直後に購入しました。そして結論から言うと「本当に最強!」でした。
まずは、焼酎のセレクションが最強で、試験範囲をカバーするのに必要かつ十分な種類の焼酎が揃えられています。そして、並里先生の解説ビデオを見ながら2種類、または3種類の焼酎をブラインドで比較していきますが、先生の解説がとても分かりやすく実践的なので、焼酎の種類や、それぞれの特徴を、整理された体系に基づいて体験することが出来たように思います。
とにかく、並里先生も解説ビデオの中で指摘されていますが・・・・「焼酎」=「油断禁物」です!

二次試験対策/論述対策

並里先生からは、二次試験対策として体系立てたテーマ別の講座が組まれていることを紹介していただきました。そして、その中に「論述特訓」という講座がありました。・・・・私は少々悩みながらも受講を見送ってしまいましたが、もし可能なのであれば、絶対受講された方がよいのではないかと感じます。
今まで、「受験対策講座」、「テイスティング集中講座」と、ADVの講座を続けざまに受講してきた訳ですが、「論述対策」は初めて「独学」を選択したテーマとなります。
一般的かとは思いますが、私が考えた準備と学習方法は以下①~③です。
①自分で想定問題を考える。
②文字数(200文字)を意識しながら回答文を組み立てる。
③想定問題から、回答文を思い出しつつ記述する練習を繰り返し、回答スピードを上げる練習をする。
特に③が最重要なので、何度も練習することで覚え込む作戦でした。
ところが・・・②の「文字数(200文字)を意識しながら回答文を組み立てる作業」にかなりの時間を要してしまったのです。
200字以内という言葉に翻弄されて、何とか200字に近づけようという、今から思うとある意味「無駄な努力」をしてしまったように思います。また、無理な文章を作ってしまったが故に覚えにくい。覚えにくいから、何度も何度も繰り返し「書き出し練習」をしなければ頭に入らないという、とても非効率な勉強方法だったように思います。
もし論述特訓を受講していれば、きっと、もっと効率良く勉強出来て、時間配分などの試験対策もバッチリだったはずという妙な確信があります。

二次試験対策/模擬テスト

「総仕上げに」というサブタイトル付きの講座「模擬試験」(①~④の全4コマ)を2コマ受けました。これも、結論から言うと、全4回分、全て受験しておけば良かったと思っています。
「模擬試験なので、何回受けても同じかな・・・」という感覚で間引いてしまったのですが、当然ながら毎回、アイテムが変わり、違うタイプの組み合わせで練習することができます。
今から思うと、全4回受けていれば、特定名称判別は、全て正解できたかもしれないと感じます。
これから受験される方へは、なるべく多くの模擬試験を受けておくことをお勧めします。
それと、模擬テストは、2次試験当日をシミュレーションするという意味で、本当に重要だと感じました。「入室後のスマホ閲覧、私語は一切禁止」で、実際の試験会場を想定した雰囲気の中で模擬試験を受けることになります。また、時計も一切見ずに試験を受けることになるため、良い訓練となりました。

二次試験対策/当日の計画

仕事等で出張する際には、現地に少なくとも1時間以上前に到着し、カフェなどでクールダウンする事を心がけています。今回も最善の努力を心掛けたいと思い、「かなりの時間的な余裕をもって現地に到着する」という計画を立てることにしました。
二次試験は、午前の部、午後の部と2通りあるようで、幸い、私の試験は午後の部(15時30分~)でしたので、少なくとも3時間前には現地周辺に到着しておいて、会場近くで昼食をとったあと「自習しながら気持ちを落ち着ける」というプランにしました。
ところが、2次試験会場のグランドプリンスホテル新高輪周辺のどこでランチを食べるか、その後どこで自習するかについてはなかなか名案が浮かばず・・・そうこうしているうちに、「首都圏のいろいろな路線で電車遅延が発生している」というニュースが飛び込んできました。そこで、ゴチャゴチャ考えず、まずは周辺まで移動して、後のことは到着してから考えることにしたのでした。
結果的に、試験会場周辺には12時すぎには到着でき、会場周辺で昼食をとりながら余裕をもって自習することができたのでした。

二次試験/試験会場の雰囲気(想定内)

テイスティング集中講座や模擬試験で、何度も何度もシミュレーション出来ていたおかげで、試験会場に入ってから試験開始までの間、緊張感なく過ごす事が出来ました
体験記として書こうとすると、たった一文になってしまいますが、とても大切なことです。
もし、全て独学で貫いていたら、絶対にこの余裕は生まれなかったと思います。

二次試験/時間配分(想定内)

事前に分かってはいましたが、時計の持ち込みは禁止です。
時間管理が少々課題かなと考えていましたが、テイスティングに関しては、本番試験でも練習通りのペースで進行できて、時間が足りずに焦るようなことは一切無かったです。
一方、論述試験では、事前の特訓講座に参加していれば、時間配分もしっかり練習できたんだと思います。その意味で、特訓に参加しなかった私は、少々経験不足でした。
でも、私の場合、たとえ特訓に参加していたとしても、「時間が圧倒的に足りない」という課題は変わらなかったように感じます。

二次試験/会場の明るさ(想定外)

グランドプリンスホテル新高輪の試験会場「パミール」は広く、天井がとても高くて大きな空間でした。
入室した時、および、テイスティングの「色調判定」時には全く感じませんでしたが、論述試験に取り掛かった際に、あることに気付きました。
それは・・・その大きな空間の照明が、薄暗いとまでは言いませんが、私にとって「十分に明るい」とは言えない環境だったのです。その結果、「論述」で少し影響が出てしまいました。
文字を書く際に、とにかく目を凝らさなければならず、目が疲れて少し辛くなりました。
視力に問題がない方は別にして、メガネをかけて試験に臨まれる方は、そのメガネが本当に今の自分に合っているかを再確認することをお勧めします。また、自宅での学習の際、明るい部屋や、明るい照明のもとで筆記練習をしていた方は、その環境よりも多少薄暗く感じる状況下でも問題なく細かい字を読んだり、書いたりすることができるかを確認しておくことは、とても重要だと感じました。

二次試験/【論述】時間不足(想定内)

試験前から容易に想像できていましたが絶対的に時間が足りません。
問題を読んで、キーワードを思い出すのに少しでも時間がかかってしまったり、記述方法を考え始めてしまった時点でアウト!!・・・・ということは分かっていました。
その上で、2次試験の論述問題をいざ始めてみると、覚えていた文章は、ある程度すらすらと書き進めることができた一方で、文章の一部として記載しようと思った年号が定かではないケースや、確実に書けるという自信が持てない漢字を含む固有名詞を、あえて書くべきかどうか悩む場面があったりしました。そんな時には、自信が持てない部分は無理に書かずに、適宜文章を修正しながら、作文することで時間切れは免れました。
ただ、時間切れは免れても、加点が得られなかった可能性は十分にありますので、教訓として言えることは、「1次試験対策で頭に叩き込んだ年号や漢字等についても、(余裕があれば)2次試験対策として改めて見直しておくことがとても重要!」ということになるかと思います。

二次試験/【論述】下敷きは板目紙(想定外)

シャープペンの芯が何度も何度も連続で折れてしまって苦労されている受験生を見かけました。実際の理由は定かではありませんが、もしかすると問題用紙と一緒に配られた下敷き(板目紙)と、使っていたシャープペンの芯の堅さとの相性、そして筆圧との関係かもしれません。
テーブルにはクロスが敷いてあるので、回答用紙に鉛筆、またはシャープペンで字を書く時には、どうしても下敷きが必要となりますが、下敷きとして配られた「板目紙」(=厚紙)は、プラスチックやセルロイドの下敷きと違ってどうしても柔らかいのです。
私自身も「HB」のシャープペンを使っていたために、いつも通りの筆圧をかけると、「板目紙」の上に敷いた回答用紙に穴をあけてしまいそうに感じてしまい、普段よりも筆圧をかけずに記入せざるを得ませんでした。
その結果、私の場合、シャープペンの芯は折れずに済みましたが、筆圧をかけなかった分、字が薄くなってしまったように感じます。そして、字が薄くなってしまった事と、試験会場の明るさとの関係で、目を凝らさなければならなくなってしまい、それが原因で、目がとても疲れてしまったように思います。
なので、今から思うと、シャープペンの芯を「B」にして、いつも通りの筆圧で書いた方が良かったのかもしれません。人にもよるかとは思いますので、どちらでもいいように、「HB」と「B」のシャープペンを1本ずつ用意しておくのも一案かもしれません。

二次試験/その他事前準備に関するアドバイス

試験開始前に、えんぴつ、シャープペン、消しゴム以外のものを机の上に出しておくと、試験監督官にカバンにしまうように指導されます。シャープペンの「芯ケース」も例外ではありません。実際にそんな場面を見かけました。
もし、「シャープペン本体には、替芯が補充されているかどうか定かではないけれど、もし芯が無くなったら、ケースから取り出して補充すればいい」といった意識を持って試験に臨んでしまうと、試験監督官に指摘されてしまった時点で、その人にとっては「想定外」の事が起きてしまったことになるかと思います。もし自分にそのような想定外の出来事が起きていたら・・・そう思うとちょっと怖くなります。
その意味で、受験票に同封されていた「注意書きをしっかり読んで準備する事が大切」だということを改めて実感しました。
また、シャープペン、えんぴつも、それぞれ複数本用意しておくなど、最悪を想定したバックアップも検討しておくことが重要かと思います。
ちなみに私は、シャープペン2本、えんぴつ2本、消しゴム2つを持ち込みました。もちろんシャープペン本体にはそれぞれ替芯を補充した状態でしたので、特に不安はありませんでした。

二次試験/受験を終えて

全体的に、受験日までに身に着けていた力は全て発揮できたと思います。
「はい、時間です!」とのアナウンスが流れ、シャープペンを机に置いた瞬間に抱いた感覚は・・・「やれることはやった!」でした。
受験の数日後には、①テイスティングで焼酎を外してしまったこと。②論述問題の200字のスペースを思い通り埋めることができなかったこと。などのマイナス要素が頭をよぎって、じわじわと「(合格できるかどうか)結構微妙かもしれない・・・」との感覚に見舞われましたが、最終結果(=合格)は、試験直後に抱いた感覚と合致していたということになります。

受講・受験後の感想など

今、思うのは・・・「全く別の業界で働いてきた私が、ストレートで合格できたのは、ひとえに、ADVで沢山の講義を聞いて、数多くのテイスティング実践を積むことができたこと、そして、並里先生の丁寧で分かりやすい講義や解説を直に受けることができたことが最大の要因」・・・これに尽きます。
特に、今回、日本酒の勉強を力強くサポートしていただいた並里先生には感謝・感謝です。
各講座での分かりやすい説明・解説どんな質問にも真摯に回答する対応力、そして、長丁場となる勉強期間を楽しく乗り切るための数々の仕掛け・・・など、並里先生の講座を選択して本当に良かったと感じています。

それから、今回、SAKE DIPLOMAの資格取得に挑戦したことで、ある意味、忘れかけていた青春時代を少し取り戻せたような気がしています。勉強することの楽しさを思い出しましたし、そして何よりも、同じ志を持つ仲間達がいて、お互いに刺激を受けながら自らを高めていく・・・・独学では絶対に得られない貴重な経験だったと思います。長年仕事だけに追われる毎日を過ごしてきた自分としては、とても有意義な時間を過ごすことができました。

最後に、私の思いつきで始めた無謀とも思えた挑戦を快くサポートしてくれた家族には本当に感謝です。冷蔵庫の一部を四合瓶のために開放してくれたり、自宅のことを放ったらかしにしてスクールに通わせてもらったりと、感謝しても感謝しきれません。

推しの酒など

教本には特に目立った記述はありませんが、島根県のお酒はおすすめです。
全国的にも知名度がある「月山」・・・中でもイノベーションシリーズは、新たな製法にチャレンジした革新的なお酒で、新たな香り成分を含んだお酒にも巡り合うことができます。また、島根のSAKE DIPLOMAスタッフさんから勧めていただいた「蒼斗七星」は透明感のあるきれいな味わいで、とても美味しかったです。さらに全国的にはとてもマイナーな酒蔵さんですが、蔵まで出向いて買った「ヤマサン正宗」の純米吟醸ひやおろしも味わい深かったです。
また、やはり島根の「七冠馬」。蔵元の簸上清酒合名会社さんが「泡無酵母発祥の蔵」ということでした。今まで、仮にラベルを読んだとしても絶対に見過ごしていた情報も、今回勉強したことで発見出来ました。その意味で、今回のチャレンジは、「日本酒を楽しむ」という豊かな人生を過ごすための力量を私にもたらしてくれました。

【告知したい活動】(そんなに大げさなものではありませんが・・・)

①今回、SAKE DIPLOMAの呼称認定をいただけたことを最大限活用したいと思っています。
今はまだ構想段階ですが、「英語でのコミュニケーション力」と、SAKE DIPLOMAの知識を組み合わせて、是非、日本酒業界を盛り上げるための(微力ながらの)お手伝いをさせていただきたいと思っています。

②今回取得した「資格そのもの」を、外国の方にアピールする機会というのはあまり想定していないので、今のところSAKE DIPLOMA Internationalの取得は考えていません。
ですが、「日本酒の良さ」を外国の方にアピールする場面は想定していますので、英語での説明が出来るようになりたいと思い、早速SAKE DIPLOMA International用の英語教本を入手して勉強を始めました。

③並里クラスで頻繁に開催されるイベントには、今まであまり参加出来ていませんでした。
今後は、都合がつけばなるべく参加してみたいとも思いますので、並里先生のイベントには今後も注目していきたいと思います。先生、今後ともイベント情報をお願いいたします!

並里クラスの先輩に、島根県庁にお勤めの方がいらっしゃったようで、合格体験記を読んで参考にさせて頂きました。とても遠距離なので難しいとは思いますが、もし、卒業生イベントなどでお目にかかる機会がであれば、島根談義に花を咲かせられればなーと勝手に思っています。

ナミサトより

iizy5019さん、沢山褒めていただいてすごく嬉しいです✨
ご自身の工夫でやってよかったことだけでなく、やればよかったことも含めて詳細に書いていただいていて、本当にありがたいですね!
iizy5019さんは特別講座のときにも情熱的な感想をくださって、感激したのを覚えています✨
ナミサトクラスには島根からご参加の方も何名かいらっしゃいますので、島根の酒蔵見学会を企画しても楽しそうですね!
今後ともどうぞよろしくお願いいたします😊

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