私が担当した初年度の受講生だった草野三重子さんに合格体験記を書いて頂きました!
草野さんは英語の会議通訳者として活躍されています。
現在私の方でも英語版のSAKE DIPLOMA INTERNATIONALの教材として、単語帳の作成をお願いしていますので、そちらも楽しみにして頂ければと思います。
以下体験記を掲載いたします。
受験のきっかけ
もともとお酒を飲むのが好き!
お酒、アルコール飲料はどれも好きで、ビール、ワイン、シャンパーニュ、日本酒、焼酎、ウイスキー、ブランデー、ウォッカ、ズブロフカ、ラキ、紹興酒、老酒、カクテル、サワー、ホッピー、なんでも、飲んでいました。
でも、勉強はしたことがなく、20年ほど前にワインエキスパートに合格した友人がテキストをくれたんですが、それも本棚に立て掛けたまま、いつの間にか廃品回収に出してしまっていました。
勉強に踏み切る!
ところが、茶道をやるようになって、お茶事のお懐石に日本酒が三献出る、その日本酒にこだわっている友人に出会い、もろもろちょっと時間ができたこともあって、2019年のクリスマスに、飲んでばっかりいてんと、ちょっとは勉強してみるか、、、と思い、ネットでいろいろ調べたところ、青山のアカデミー・デュ・ヴァンというワインで有名なスクールで日本酒の講座もやっている、しかも、SAKE DIPLOMAという日本酒の資格があるらしい、ということがわかり、年明け2020年のオリエンテーションを受けに行ったのですが、その時の講師が並里先生でした。
受験勉強期間
日本酒をはじめ、アルコール飲料についての知識は全くありませんでしたので、授業はとても新鮮でした。
もともと、化学や生物学に興味があったこと、なにしろ好奇心だけで生きていることがよかったのかもしれません。
通訳のお仕事と同じ
普段は通訳の仕事をしていることもあって、とにかくテキストの要点を手書きでルーズリーフに書き出す、という作業に今回もなりました。
特に、SAKE DIPLOMA International を2021年に受験したときは、普段の仕事で単語帳を作っているのと同じ調子でルーズリーフに単語帳を作りました。
現在それを並里先生のアドバイスを得ながら重要用語をピックアップしてエクセルにまとめていますので、皆さんに活用していただけたらと思っています。
新型コロナによる影響
また、わたしたちが受講・受験した2020年はコロナ禍初年度でしたから、いくつかの講座がオンラインになりましたし、オンサイトの講座でも授業の後の懇親会は一切なし。
なんとなくストイックな1年間でした。それでも、教室での授業はやはり貴重で、先生のちょっとしたコメントや感想、表情などがとても役に立ったのを覚えています。
動画配信も何度か見ました。コロナ禍での散歩中にも音声を聞いていて、スマホの料金がすごいことになっていたのもいい思い出です。
一次試験対策はなんと言ってもADVの四択のアプリが神のようでした。あれを完璧にやれば一次は絶対に合格します。
二次試験対策
二次試験については、9月の二次試験対策講座をいくつも受講しました。
論述に何が出るか?2020年は、地域に初めて奈良が入ったから、やっぱり奈良でしょ、とか、熊本で大災害があったからやっぱり球磨焼酎でしょ、とかいろいろ憶測が飛んでいたのですが、終わってみれば両方ともビンゴでしたね。
でも、二次試験のマークシート式のテイスティングで合格点に達していなければ、論述は解答を読んでももらえない、という噂もちらほら。
やはりテイスティング能力をしっかりつけるのが大事ですし、解答用紙のマークシートにちっちゃく書かれている解答数を絶対に見落とさないことが大事です。
SAKE DIPLOMA INTERNATIONALの試験
International の一次試験は、解答を手書きで答えないといけません。まずは設問の英語をしっかり理解することが大切なんですが、時々意図の分かりにくい設問があります。
そういう時は、それをすっ飛ばして次をどんどん解いていく。案外時間が足りなかったと言っていた友人たちがいました。
解答は手書きですから、スペリングも大事です。また、漢字は思い出すのだけれど、読み方が思い出せない、というのもあったりしましたので、そういう場合は、ローマ字表記と漢字表記も解答に書きました。
その方が、白紙にしておくよりはいいかと思ったからです。
論述は、ほんとに何が出るかわからず、高知の米の品種三つをあげよ、そのうち一種について特徴を書け、という問題を読んだときには、はい?ってなりました。。。
今や名前は覚えていませんが、一所懸命に解答を書いた品種は福岡県のものでした。。。でも、いっぱい書きました。
もう一問は減圧蒸留について説明せよ、だったと思います。
これは、まず頭の整理をするために、解答用紙の隅っこに蒸留器の絵を描き、それをもとに各工程を英語で書き出しました。結果、とにかく書くのが大事なのかな、と思いました。
英作文は英借文から始まりますので、英語が苦手な方も、単語はもちろんですが、できるだけたくさん例文を覚えるようになさってください。
SAKE DIPLOMA取得後
プリンターで自作の名刺に日本ソムリエ協会SAKE DIPLOMA International とWSET Level 3 in Sakeを記載しています。たいていの皆さんが、ソムリエなんですか?と聞かれるので、いえ、日本酒です、、、ということが多いです。
それでも、最近海外からのお客様も訪日しての会議が増えましたので、夕食会の席も増え、そういう時には、草野さん日本酒のソムリエの資格持ってるんだよね?お酒選んで、という無茶振りが何度か。。。
また、お茶事のお懐石の用意の時に、日本酒三献の管理を任されることも何度かありました。
先日の夕食会では、先付けが塩トロ。外国人のお客様とワインがお好きな日本人は、白ワインが欲しいね、とおっしゃったのですが、寒かったので乾杯用に自分だけビールじゃなく純米酒の熱燗を注文していたわたしは、これ飲んでみてください、とお猪口に差し上げると、熱い酒は初めて飲んだけど、脂を流してくれるね、いいね、と仰ってくださり、テキスト的に合ってるかどうかは分かりませんが、ちょっと嬉しかったです。。。
最後に
テイスティングの感覚はどんどん鈍っていきます。
なんとかキープしたい、もっと磨きたいと思いますので、ADVのいろんな講座を受講しています。
並里先生の成分テイスティング講座も結構マニアックですが、その一つ。学びはずっと大切ですね。
また、日本酒の勉強をした、資格をとったことでこれまで全く交わることのなかった方々に出会う機会がたくさんできました。これは大きな財産だと思っています。
楽しいお仲間たちとおいしい日本酒、おいしいお料理をこれからもどんどん味わって、さらには、海外のみなさんにも良い思い出を持ち帰っていただいて、それぞれのお国で日本酒の良さを語っていただけたらなと思っています。
並里より
いかがでしたでしょうか?
SAKE DIPLOMA INTERNATIONALをお持ちの通訳者の方はまだかなり貴重な存在かと思います。
草野さんは成分テイスティング講座でもとても素晴らしい感覚を発揮されていますので、日本酒関係の通訳のお仕事がありましたら、是非草野三重子さんにご依頼をいただければと思います。
下記の草野さんのアドレスまで、どうぞよろしくお願いいたします!
kusanomieko@gmail.com
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